【完】クールな君に胸キュン中!
「あんた、何あたしらのこと避けてんの?逃げられると思うなよ」
2人きりになった途端、須賀さんは豹変した。
いや……豹変じゃない。この姿が本当の姿なんだ。
壁に強く体を押し付けられて、背中がジンジンと痛む。
あたしは下唇を強く噛み、それを耐えた。
「わざわざ同じ中学の子がいない高校に来て、過去の自分を消そうとしたって、そうはいかないんだから」
ジリジリと迫り来る須賀さん。
こんなの、ただの脅迫だ。
確かにあたしは彼女達から逃げたのかもしれない。
だって、逃げたかった。
心安らぐ場所を、求めてた。
……離れれば、変われると思ったのにな。