【完】クールな君に胸キュン中!
「……あたしのせいなのかな……」
ポツリと小さな声で、つぶやいてしまっていた。
「ん?なんて?」
イッチーが不思議そうに首をかしげる。
「ううん、なんでもないよ」
もしもこの先、これからもあたしが桐谷くんのそばにいれば……桐谷くんは何か言われ続けるのかな。
バスケを楽しそうにしてる桐谷くんを、守りたい。
あんな風に陰で何かを言われるのは、もう散々だ。
桐谷くんは、バスケに関しては敏感だと思う。
裏切られること……悪口を言われることも。
「おっ!桐谷ナイッシュー!!」
イッチーが隣で嬉しそうに叫ぶ。
「…………」
あたしは、シュートを決めた桐谷くんを見つめて、これからのことを考えていた。