【完】クールな君に胸キュン中!
声が震えた。
だけどもう、限界。
これ以上、彼を侮辱をされるくらいなら、もういっそここで敵を作ったほうがまし。
彼女達に何をされても構わない。
「はぁ?なに彼氏のこと庇ってんの?
別にあたしはあんたの彼氏の悪口を言ってんじゃないの。あんたのそばにいることが、かわいそうだなーって思って同情してるだけ。わかる?」
「……っ!」
「早く目ぇ覚ませばいいのにねー。ほんとバカだと思うわ。バスケも中途半端だし」
あたしの心の中で、静かな憎悪が生まれる。
キッと強く、目の前の彼女を睨んだ。
「……何よ?」
「……あたしが離れれば、桐谷くんのことを悪く言わないの?」
「は?」
「桐谷くんを傷つけるようなことは言わないのかって聞いてるの……!」