【完】クールな君に胸キュン中!
翌日。
「ねぇ」
教室で朝の時間、ぼんやりとしていると声をかけられた。
「あ、桐谷くん」
昨日の出来事を思い返していて、現在での思考が停止してしまっていた。
いけないいけない、と、我に返る。
「おはよう。どうしたの?」
「ん、おはよ。 あのさ、あんたに話があるんだけど」
「話?」
「うん。今日、顧問の用で部活ないから一緒に帰れる?そのとき話したい」
……これは、なんてタイミングだ。
「大丈夫だよ」
あたしは笑ってそう返した。
……ちょうどよかったのかも。
あたしも桐谷くんに、言わなきゃいけないことがあるから……。