【完】クールな君に胸キュン中!
Chapter☆5
素直な気持ち
翌日。
朝のみんなが登校してくる時間。
あたしは自分の席ではなく、教室の片隅で窓の外を見てたそがれていた。
こうしていれば桐谷くんが来たことに気づかないし、目も会うこともないと思ったから。
だけど、まさか……。
「ちょっといい?」
まさか、桐谷くんから直々にあたしのもとへやって来るなんて思ってなかったから、戸惑った。
昨日のあんな一方的なイヤな態度をとれば、桐谷くんは自然と離れていく気がしてたのに。
予想だにしてなかった事態に、少しだけ戸惑う。
「……えと、なんですか?」
「話があるんだけど」
そう言って桐谷くんは、教室の外を指差しているから、人のいないところで話そうってことかな。