【完】クールな君に胸キュン中!
「入って」
「……お邪魔します……」
そして現在。
あたしは桐谷くんの家に来ていた。
桐谷くんから、ちゃんと話したいとの要望で、あたしはおとなしく従わざるを得なかった。
……もう、逃げるのはダメだよね。
相変わらずキレイな桐谷くんのお部屋に、こじんまりと縮こまるように座る。
すると、その向かいに座るように桐谷くんも床に腰を下ろした。
顔をあげれば、すぐ近くには桐谷くんの顔があって……。
しばしの無言が続く。
「……さて、何から聞こうかな……」
「…………」
「……なんか、あんたが元気ないと調子狂うんだけど」
そんなこと言われたって、この状態で明るくいろって言う方が無理だ。
だって桐谷くん、あたしにもっと文句言っていいはずなのに……。