【完】クールな君に胸キュン中!
……不安そうな表情。
初めて見るそんな姿が、愛おしすぎて……。
あたしは思わず、そばにいるに桐谷くんに手を伸ばし、ギュッと抱きしめた。
「……えっ、なに?」
あたしの行動に、戸惑ってる桐谷くん。
「……不安にさせて、ごめんなさい」
「…………」
桐谷くんの手が、そっとあたしの背中に回り、ギュッときつく抱きしめ返してきた。
お互いに密着し合う。
まだ、多少の迷いはあった。
もちろん、桐谷くんのことは好きに決まってる。
だけどこの気持ちを素直に認めてしまえば、いつか彼を傷つけてしまう日が来るかもしれない。
本当にそれでもいいのかと思う部分もあるけど、今こうしていることに安堵しているのも確かだった。
……本当これでよかったんだろうか?
はっきりとした答えなんて、出ない。
だから……。