【完】クールな君に胸キュン中!
もうこの人を、絶対に手放したりしない。
誰になんと言われようと、この人のそばにいる。
なにがあろうと立ち向かう。
そう決めた。
だって、そのための理由を、彼はあたしにくれたのだから。
「あ……あたし、桐谷くんを離さない」
「うん」
「桐谷くんが離れたいって思っても……追いかける……っ」
「離れたいなんて、思わないから」
「……うぅっ。これからも……そばにいさせて……」
「……そばにいて。ずっと」
ふっと笑ったあと、あたしの頭にのっかった大きな桐谷くんの手のひら。
それは優しくて、あたしの髪を愛でるように撫でていく。