【完】クールな君に胸キュン中!
どうしたらお母さんの視線を自分に向けることができるのだろうって考えてたある日、勉強してテストでいい点を取ろうって思い当たった。
でも、あたしなりに頑張っても点数はよくて中間の上。
悪くもないけど、特別良いって訳でもない。
結局、母親はあたしのことを見向きもしないまま……時が過ぎて。
中学に入ってから、彼女たち……須賀さん達が、あたしに声をかけてくれた。
「うちらのグループくれば?」
突然すぎて、驚いた。
「奈乃といるとおもしろいんだけどー!」
けれど幸せだった。
誰かに必要とされることが、こんなにも嬉しいことなんだということを初めて知った。
……そう。
今思えば、利用されてることも知らずに、喜んでいた自分がバカみたいだ。