【完】クールな君に胸キュン中!
それから、あたしは図書館に通うようになった。
理由は簡単。彼の姿を探すため。
ずっと通ってるうちに、彼はテスト期間中にしか図書館にこないということがわかった。
だからあたしは、テスト期間だけは絶対に図書館に行くようにしていた。
成績もあがるし、なにより彼に会える。
一目見れるだけで、あたしはとても幸せな気持ちになれた。
苦しい日常生活がつきまとう中、それだけだあたしの楽しみであり、生きがいだったんだ。
だけど……。
彼は、図書館に来ないようになった。
中学2年生の夏休み前のテスト期間のときを境に、まったく姿を見なくなった。
どうしてだろう……と、不思議に思いながら……あたしは残りの中学生活を必死に過ごしていた。