【完】クールな君に胸キュン中!
─────……。
過去のことを打ち明けるのって、本当に怖かったんだ。
きっと嫌われる。
きっと軽蔑される。
だから最後まで、隠し通したかった。
でも桐谷くんは、逃げようとするあたしにめげずに向き合おうとしてくれた。
こんなあたしのすべてを、知りたいって言ってくれた。
受け止めるって言ってくれた。
それって、どれほど幸せなことなんだろう?
今目の前にいる桐谷くんは、あたしの顔を真剣に見つめて……話を聞いてくれている。
過去のことを思い出せば、まだ胸が詰まるような気持ちになることがあるけれど……
不覚にも、誰かに話せて良かったって……今なら話して良かったって……そう思うことができる。
ねぇ、桐谷くん。
この苦しみを、半分にしてくれてありがとう。
君は、あたしを救ってくれる天才だね。