【完】クールな君に胸キュン中!
『……まあ、強いて言うなら……』
『うん!なになに!?』
俺が口を開こうとすれば、徹は目を輝かせて俺に迫り来る。
うっと、一歩引いて、続きの言葉を紡いだ。
『……仲間がほしい……』
『へ?』
『本当に信頼できる、仲間』
バスケ部の先輩達に裏切られて、俺は信頼できる仲間がいなかったから、そんなことを答えてたんだ。
普段はそんなことを口にするタイプではないけど、徹の前だとつい本音がこぼれてしまう。
『……うーむ。さすがに人は作れないなぁ』
『だから何もいらないって言ったんだ』
『いや、でも、きっとなんとかする!
それまでは俺が、友達100人分喋ってやる!』
ほらな。
徹は決して、俺のことをバカにはしないってわかってたから。
だから、子供以上にワガママな欲しい物も答えてしまってたんだ。