【完】クールな君に胸キュン中!
――ピンポーン。
そのとき、ふいに家のインターホンが鳴った。
家にひとりだったため、仕方なく俺が出ることに。
……そう言えば、母さんが今日あたりに注文してたカタログの荷物が届くって言ってたな。
そう思いながら、玄関をガチャリと開けた。
瞬間、たくさんのクラッカーの音がパンッと鳴り響く。
「ハッピーバースデー!! 桐谷ぃぃぃ!!」
「は?」
時が止まり、俺はポカンとその場に立ち尽くした。
……え?なに?
「お前、今日誕生日だろー?俺から愛の祝福をしてやるよ!」
してやったりな顔でそう言ったのは、市原だった。
「あー、もしかして、自分の誕生日忘れてたパターンじゃない?この顔」
松岡が満足げな顔でつぶやいたあと、
「え、ホントに?奈乃が間違えたんじゃないの?」
中野が後ろを向いて、そうつぶやいた。
「そ、そんなことないよ!あたしが桐た……修也くんの誕生日を間違えるわけない!」