【完】クールな君に胸キュン中!



なんてモンモンとひとりで掛け合いをしておきながら、



「ひとことねぇ……」



頭はひとこと空欄ばかりに気を取られる。




……何があるだろう?



あ、桐谷くんが今日も校舎裏で告白されてました。とか?



それいいかも。



そう思って体を起こしたとき。




――ガラッ。



突然、教室のドアが開いた。




「……なにしてんの」




……えっ、桐谷くん!?



思ってもみなかった人物にビックリした。


さっきまで窓の外で告白されてた人が、今自分のいる教室にいるんだもん。




「日直の仕事です!」



ピシッと挙手してそう伝えた。これぞ全力。




「あっそ」



だけど彼には伝わらない。



安定のポーカーフェイスを崩すことなく、桐谷くんは無言のままこちらへやって来た。



< 5 / 453 >

この作品をシェア

pagetop