【完】クールな君に胸キュン中!

やっかみ





翌日の空は、昨日よりもひどく、どんよりとした空模様だった。




「ぎゃああー!!!遅刻〜!!!」



だがあたしは、今日も今日とて大寝坊です。




「嘘!?あたしスマホ充電せずに寝ちゃったの!?残り20%しかないじゃん!もういい!」



ほぼ使い道にならないスマホを制服のポケットにぶち込み、ドタバタと階段を駆け下りる。



昨日、桐谷くんと相合傘をしたという事実が幸せすぎて何度も寝るときに回想してたら寝るのが遅くなったんだ。



回想しすぎて途中、もしかして自分が作り出した妄想だったのかなって不安になったけど……。



でも昨日の雨はホントだ!今日のこの天気が証明している!




「今日は一段と増して、雨ひどいなぁ」




玄関を開け、頭上の黒い雲を見ながら独り言をつぶやいた。


なんだか少し……ほんの少しだけど、悪いことが起こりそうな予感。



なんて、柄にもないことを思いながらあたしは折り畳み傘を使用して登校した。




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