【完】クールな君に胸キュン中!
「……あれ、そう言えば桐谷くんはなんでここにいるんですか?」
ふと疑問に思ったことを聞いてみた。
何か用事でもあったのかな?
でもみんな部活に行ったり、帰っちゃったりしてここにはあたししかいないけど……。
「どこかの誰かが犯罪行為をしていたので注意しに来ました」
「えっ!? いったい誰が桐谷くんにそんなことを!?」
「お前だよ」
……え? あたし?
コテンと首を傾げて考えてみた。
「いやいや、あたし今日はまだ一度も桐谷くんを追ったりストーカー的なことしてないよ?」
「あ、やっぱいつもしてる自覚あるんだ。
あとさっきの盗聴も十分犯罪行為だと思うんだけど」
「……なぬ!!」
オーバーリアクションをして見せると、それが面白かったのか、桐谷くんはふっと笑ってみせた。
「なぬって……いったいその声どこから出てんの」
わわっ。桐谷くんが笑った……。
胸がキュンってする。
「……たぶん、この喉からかと……」
「じゃああんたは折原なのじゃなくて、折原なぬだね」
何その思考回路……可愛いぃ〜!!