【完】クールな君に胸キュン中!
「わかった。教えてくれてありがとう」
「いえいえ。じゃあね」
……今朝のことで謝りたいって、なんだろう?
例の脅迫のことを謝りたいのかな……?
なんだ。ちゃんと謝ってくれるなんて、とてもいい人じゃないか!
むしろ桐谷くん達から冷たい言葉を言われても謝られたことがないから、こっちの方が新鮮だ。
あたしももう一度、言うこと聞けなくてごめんねって謝ろう……!
そう心に決め、拳を握り締めていると、ガラッと前の教室のドアからある人物が入ってくる。
その人を見て、あたしの胸はドキリと反応した。
桐谷くんが、山積みの重そうなノートを運んでいたんだ。