【完】クールな君に胸キュン中!
黒板の日直の欄を見てみれば、そこには〝桐谷〟と書かれている。
どうやら今日、彼が日直みたい。
あたしは席から立ち上がると、桐谷くんのもとへと駆け寄った。
「桐谷くん!あたしも手伝うよ!」
「…………」
ポーカーフェイスで何を考えてるかわからないその顔と目が合う。
だけどすぐにそっぽを向かれた。
「いい」
「えっ」
「これ俺の仕事だし」
ガーン。
「で、でも、前にあたしが日直のとき、桐谷くんあたしのこと手伝ってくれました!」
「手伝ってないよ。犯罪者の注意をしただけ」
「だけど……!桐谷くんのおかげで仕事がはかどったのは事実です!恩返しさせてください!」