王子様の声フェチっ! spin-off
1
トマラナイ
「おはよう....」
「おはようございます。加桜様。昨晩はごゆっくりできましたか?」
「ん、まぁ普通かしら。」
朝、私は召し使いと朝の挨拶をかわし、一日をはじめる。
「お食事の用意は整っております。」
最近、引っ越してきたこの家はやっぱりまだ馴れない。
無駄に広いし。ここに住んでいる人の顔を全員、覚えられていない。
「おはよう、加桜(カグラ)。」
「おはよう。」
このときに幸せと感じられるのは恋している証拠なのだろうか。
最も、実ることはないのだけれど。