ただ君のそばにいたい
ただ君のそばにいたい。
俺は楓空に過去をすべて話した。
「俺はある大会社の御曹司だ。
でも、俺には母親がいない。俺の母さんはほんとに家族を大切にしていつも笑ってた
俺はそんな母さんがほんとに誇りだった
俺の味方をしてくれて一番の理解者だった
だけどオヤジは違った。毎日母さんのことは後回しで仕事の事ばっかだと思ってた。けど、それは形だけだった。
母さんは仕事だから仕方ない、お母さんは大丈夫だからって、総て諦めた顔して笑うんだ。
でもな。仕事じゃないんだってわかった。
オヤジは外に女を作った。
母さんには何もしないくせに外の女には貢いで自分は好き勝手した。
そんなことがずっと続いて母さんはとうとう病気になった。
オヤジは病気になった母さんを気遣うこともせずに外の女に夢中だった。
母さんも期待しなかった。
最期まで俺を大切にしてくれた。
だから俺親父に言ったんだ。母さんのとこにいってやれって。
でも、あいつは俺には関係ない。勝手に病気なんかになりやがって。って
その言葉聞いて、俺はこんな父親の子供であることも恨んだしこんな奴と結婚した母さんのことも、責めてしまった。
けど、母さんは俺のこと誇りって…
それから母さんが死んでオヤジは泣くかと思った。
けど、笑ってたんだ。だから許せねぇ。
そのときからおれは変わってしまった
オヤジの愛人は俺の顔を見て媚びるし
女とか大人は嫌いだった。
でもな。お前は違った。
俺とかぶせたとこもあるかもしれない。
けど、それ以上のおもいができた。
それが好きだってことだ。」