ただ君のそばにいたい

~優雲へ


この手紙読んでるってことは
あたしはそこにいないし橘さんから聞いたんだね。
ごめんね。突然いなくなって。
でも仕方なかったの。
こうするしかなかったの。
何も言わないでいなくなったあたしを
許さなくてもいい。

けど、これだけは伝えておくね。

あたしは優雲がいて何度も助けられた。
嫌がらせ受けた時も殴られる痛みは慣れてるはずだったのに。
優雲が抱きしめてくれたとき初めて泣きたくなった。

優雲が好きだと言ったとき戸惑った。
けど、なんかあったかくなったの。



あの日海で言った友達の話、
あれね、ホントはあたしの話なの。
多分気づいてるよね。


優雲のことならその話を聞いても
あたしのそばにいるっていいそうで怖かった。
だから、離れる。


あたしには家族同然の琥珀コハクがいる。
ハクはまだ5歳なの。だから守る。
守るべきモノがあるなら守るのが当然だよね。
それをわかって?




もっと優雲たちと一緒にいたかった。
ずっと笑いあってたかった。
けど、それはもう無理だから…


だからお願いがあるの。
あたしの大事な人達だからハクを受け入れてくれる?
あたしがいなくなったらハクはまた一人になる。
そしたらハクは誰を信じていいか分からなくなる。


ハクをお願いします。







優雲、あたしね優雲たちといて幸せで
楽しかったよ。ありがとう



楓空~
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