庭師とお姫様 (naturally番外編)
さっきの叫び声はきっと、彼のもの。
頭には黒いバンダナが巻かれ、濃紺のタイトで動きやすそうな服の上には作業用のエプロンをつけた出で立ちをしている。
恐らく彼は庭師だ。
作業中に誤って木から落ちてしまったのかと思い、ミリザ姫は心配そうに彼の様子を窺う。
「あ、のう……」
ゆっくりと歩み寄って、そっと声をかけるミリザ姫にも気付かず。
庭師の彼は座り込んでいた地面から素早く立ち上がるなり、自分が落ちたであろう木を見上げた。
それにつられるように、ミリザ姫も彼と同じ場所に視線を上げてみると、
「鳥の……巣?」
目に入ったのは小さな鳥の巣だった。
てっきり仕事中に落ちてしまったと思っていたミリザ姫が呟いた声に、庭師の彼はようやくその存在に気付いたようにそちらを振り返った。
頭には黒いバンダナが巻かれ、濃紺のタイトで動きやすそうな服の上には作業用のエプロンをつけた出で立ちをしている。
恐らく彼は庭師だ。
作業中に誤って木から落ちてしまったのかと思い、ミリザ姫は心配そうに彼の様子を窺う。
「あ、のう……」
ゆっくりと歩み寄って、そっと声をかけるミリザ姫にも気付かず。
庭師の彼は座り込んでいた地面から素早く立ち上がるなり、自分が落ちたであろう木を見上げた。
それにつられるように、ミリザ姫も彼と同じ場所に視線を上げてみると、
「鳥の……巣?」
目に入ったのは小さな鳥の巣だった。
てっきり仕事中に落ちてしまったと思っていたミリザ姫が呟いた声に、庭師の彼はようやくその存在に気付いたようにそちらを振り返った。