庭師とお姫様 (naturally番外編)
姫に指摘を受けて初めて気付いたのか。
彼は自分の腕の内側に出来た傷をチラリと一瞥するなり、
「あぁ~本当だ。全然気付かなかったな」
ゴシゴシと服の端で荒っぽく血の跡を拭っていく。
「いけませんっ!」
彼の行動があまりにも予想外で、姫は思わず声をあげてしまった。
その反応に彼は怪訝そうに首を傾げて彼女の様子を窺っている。
「そんな風にしたら傷口からバイ菌が入ってしまいます!」
「はははは。大丈夫ですよ! 俺の体はそんなに柔に出来てませんから」
「少し待っていてくださいっ!」
「あっ、姫様!」
あっけらかんと笑う彼と反して。
真剣な表情でこう告げるなり、ミリザ姫は小走りに城内へと向かって行ってしまった。
彼は自分の腕の内側に出来た傷をチラリと一瞥するなり、
「あぁ~本当だ。全然気付かなかったな」
ゴシゴシと服の端で荒っぽく血の跡を拭っていく。
「いけませんっ!」
彼の行動があまりにも予想外で、姫は思わず声をあげてしまった。
その反応に彼は怪訝そうに首を傾げて彼女の様子を窺っている。
「そんな風にしたら傷口からバイ菌が入ってしまいます!」
「はははは。大丈夫ですよ! 俺の体はそんなに柔に出来てませんから」
「少し待っていてくださいっ!」
「あっ、姫様!」
あっけらかんと笑う彼と反して。
真剣な表情でこう告げるなり、ミリザ姫は小走りに城内へと向かって行ってしまった。