タィトル未定
背中の感触
(なんでだー!!!)

俺の自転車のうしろには、さっき知り合ったばかりの女の子。
駅まで送れ、と頼まれて、しょーじき断れなくて了承した。


(だけどさ…)

中学までは共学だったけど、大事な大事な高校生活をむさっくるしーーい男子校で育った俺は、彼女はいたことあったけど、こんな、こんな。



自転車の後ろから俺のパーカーのポケットに手をつっこんでくるよーな女の子。


ドキドキしてしょーがねーって!!

彼女は全然平気らしく、自分のからだを俺の背中に預けながら、さっき初めて一緒になったクラスの、授業の内容やらをつらつら話す。

けどこっちはそんな状態じゃない!!

彼女がけたけた笑う度にこっちの心拍数はむだにあがるんだから。
べつに好きなわけじゃないんだからな!!




でも、淵木瑠璃子のことを意識しだしたのは、この日だった…………かもしれない。


…かも。
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