星の印〜陰陽師其の弍〜



「なんで真白君がここに…?」



見ると、緋鳥が真白君の後ろで倒れている。



「死んでないぞ。気絶しているだけだ」



麟の視線に気づいたのか、真白が言った。

藤宮真白は藤宮家の跡取りで大学生。

麟は駆け寄ってきた由来につかまって立ち上がる。



「それで、どうして真白さんが京都に?」

「…とりあえず、お前んとこの屋敷に戻るぞ。土地神は式に運ばせる」



真白は由来の質問には答えずに式を出し、そのまま歩き出す。

麟と由来は黙って付いて行った。


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