星の印〜陰陽師其の弍〜
陰陽師には様々な家が有り、三年に一度、妖の情報交換などをする為に集まる決まりになっている。
真白と一緒に屋敷に戻ると、何だか屋敷の中が騒がしい。
「お客さんかな?」
三人で廊下を進んでいると、広間の襖がいきなり開いて人が飛び出してきた。
『麟―!』
「うわっ!え?紫苑に璃苑?!」
あたしに抱きついてきた人物、それは花咲家の一卵性双子の花崎紫苑と璃苑だった。
『うん!そうだよ!紫苑と璃苑だよ!』
二人はぴったり口をそろえて喋る。
「な、何で二人がここに…?ていうか、二人とも久しぶりだね」
『皆、千恵子さんに呼ばれたのー』
「え、おばあちゃんが?しかも皆ってもしかして…」
『うん!祐も翔太もいるよ!』
皆を集めて、おばあちゃんは一体何をするつもりなんだろう…?