恋心コロコロ2~天使さまのいうとおり~
あたしと野里奈ちゃんは

茶道部に所属している。

「遅くなりました~」

研修室の隅にある和室のふすまを開けると、

3年の先輩たちはもうそろって、

窓際の水道の前で、

楽しそうに話をしていた。


部長の亜衣先輩と、瀧元先輩と、小暮先輩

は3年生、

それと1年の野里奈ちゃんとあたしで、

5人の部員。

ぎりぎり部活として成り立っている部。


先輩たちは、もうすぐ引退してしまうので、

実質私たち二人だけになってしまう。


「今話してたんだけど、今度の文化祭、

 どんなことしたい?」

「はあ。」

「いつもだと、ここでお抹茶を立てて

 お菓子と一緒にふるまうんだけど、

 ここ他と離れてるでしょ

 準備してもあまりお客が来てくれないの。

 だから予算もあまりなくてね、

 いっそもっと、足を延ばしても来る価値のある、

 違うことをしようかなんて話してるのよ。

 なんかいい案ない?

 沢山集客できそうな。」










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