恋心コロコロ2~天使さまのいうとおり~
ふっ

あ、笑った。

どき♡

優しい表情。大天使さんの前で作るような優しい笑顔。

こんなマジかで見られるなんてっ

生きてて良かった~~♡


「で?

 何で俺から逃げてんの?」


「ごめんなさい」


「ん?」


「おもちゃバケツなんですが、

 女の子仕様で頼んだの忘れてて、

 先輩にあげられなくなっちゃって、

 嘘ついたわけじゃないんですっ

 本当に忘れてて!」


「ああ、はははっ

 いいよそれで、だって俺が欲しいわけじゃないし」

「え?」

「あいつにやりたいんだよ、この間一緒にいた、尾白凛花。」

「大天使様に?」

「大天使って何?」

「あ、いえいえ、

 なんだそうだったんですか。

 なら、女の子用で問題ないわけですね。」

「うん。むしろ好都合」


「でも、あの、おもちゃですけど、

 そんなものあの方がとてもほしいとは思えないんですけど」

「うん。でもいいんだ。」

天使は空を見上げて、

淋しそうに笑った。


今にも消えそうでせつない表情で、

それはとてもきれいで、

けれど、

みてはいけないような気がして、

あたしは目をそらしてしまった。









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