恋心コロコロ2~天使さまのいうとおり~
「ほう、それで、そんなにぐでたまな訳ね。」

「ぐでたまちゃうもん」

「はいはい、左様ですか~」

本当は分かってる。

ぐでたまどころじゃなく、

だるだるになって使い物にならなくなってるくらい。

「あ、先生が来たみたい。

ほら、しゃんとしなさいよ。」

茶道部は週一位しかマトモな活動してないけど、

この一回は外部の先生が来て、

ちゃんとしたお手前をする。

お菓子も季節に会わせて準備して、

なかなか本格的なんだ。

何でもかなり有名な先生らしいけど

ウチの卒業生らしくて、

ボランティアで来てくれている。


野里奈ちゃんが、この学校を選んだのは

茶道を習えるためらしくて、

この日の気合いは半端ない。


お連れで入ってしまった私は、

ちょっと退きぎみではあるけど、

お茶菓子は結構楽しみだったりする。

ただ、一つ苦痛なのはきちんと一重の着物も着なきゃならなくて

長時間の正座。

はっきりいって、これはちょっとつらい。











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