恋心コロコロ2~天使さまのいうとおり~
夢?夢なの?そうこれはきっと夢!

憧れてた天使にてを引かれて走るとか、

夢だってなかなか見られないレアもの♡

冷めないようにするにはどうしたら……


「……っおいっ、聞いてんのかソラコ!」


「んはいっ?」


「はいじゃねえよ、

 何、アジの開きみたいな焦点合わねえ顔してんだ?」


「アジ……って、……」


「ペントはがれて、もはやタヌキじゃなくなってるぞ。

 ぶはっ不細工だなお前」


「へ、わーんヤダ見ないでください」


「って見ちゃったし、

 喉乾いた。なんか買ってきてやるから、

 トイレ行って顔洗ってこい」


「そ、そんなひどいですか」


顔面両手で隠しながら涙目で聞くと、

天使はにやり笑うと、

「まあ普段も不細工だから気にするな」


「っトイレ行ってきます」


ひどいっ、先輩だったタヌキなくせに、

全然美形なままだし、


タヌキどころかアジの開きって…哺乳類どころか魚類!


しっ、しかも開かれてたら生きてないじゃないですか。


ぎゃあああっ


鏡を覗き込んで驚愕

たぶんあまりに興奮して汗ばんでしまい、

手でぬぐってるうちにメイクが混ざってしまった。

これはもはやアートな顔。


題して、アジの開き


大好きな人に見られるなんてっ、

はー、最悪。

















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