秋の扇

「...イト!」

「アキ...」

「ごめん遅くなって。」

「ううん。来てくれてありがとう。」

アキが横に座った。

「...あのね。」

「..おう?」

怖い。

「......私ね。アキの子妊娠したの。」

「.........は、?」

「...今五週目だって。」

アキの目が大きく見開いた。

「...俺......」

「わかってるよ。高校生だし。アキは育てられない。ちゃんとわかってる。だからアキには迷惑かけないからっ」

「や、ちょ、待てって..」

< 106 / 111 >

この作品をシェア

pagetop