秋の扇
「じゃあどういう事?あ、産んでほしくない?」
「俺が全部悪かった。。本当にごめん!!謝っても許されないのはわかってる!けど、俺の話も聞いてほしい...」
......怖い。
「..っ...」
「...正直混乱してて。まさかこんなことになるなんて思ってなくて。。どうしたらいいか..」
「..私、殺したくないんだ。。ごめんね。アキのためには堕ろした方がいいのわかってる。それでも、殺したくない。でも、アキの人生めちゃくちゃにしたくない。だからね、堕ろす...」
...直接会ってわかった。
殺したくない。
だけど。
高校生が子供育てるなんて、無謀すぎる。
アキの人生崩してしまう。
もうわかんないよ。。
「..は?そんなん...」
「なかったことにしよう、。堕ろしたら、もうアキにも会わない。」
「まてよ、イト殺したくないって、」
「殺したくないよっ。だけどじゃあ、アキが一緒に育てられるの?一生働き続けて、夢も諦めて、ずっと私とこの子のために傍にいてくれるの?皆が楽しんでるときに、働くんだよ?高校も辞めなきゃならないかもしれない。仕事だって就くのも大変になっちゃう。ちゃんと収入もないかもしれない。...やっぱり、無理だよ。私も、ここに来るまでは産みたいって思ってたけど。アキに会ってわかったよ。」
「......イト..」
「..じゃあ。来週の月曜日、中野産婦人科に来て。ごめんね。」
「..っ......」