秋の扇

「...大丈夫?」

保健室に戻ると先生が心配そうに声をかけてくれた。

「...はい。すみません、迷惑かけて..」

「..今の時代、そんな珍しくもないわよ。大丈夫。」

先生は少しだけ悲しそうに笑った。

「...今日は欠席しておいて。産婦人科、行きましょうか。」

先生の言葉が重く、胸にふりかかった。
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