彼女からの最後の贈り物
「さ、入学式が始まるわ。体育館に向かいましょう!」


にっこりと笑う美雪先生はうらやましかった。



俺は表情をあまり作れないから。



それを向けることが出来るのは家族だけ・・・・


いや、家族にも向けれてないのかもな。


だから俺は、自然に微笑んだり、照れて笑ったり、

怒ったりできる美雪先生に憧れた。


もし、俺がそんな人だったら、俺の人生、少しは・・・


いや、かなり変わっていたんじゃないだろうか。


マシだったんじゃないだろうか。


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