彼女からの最後の贈り物
そのとき、ぽん、と肩を叩かれる。


「よぅ、真。俺たち、一緒だな。」


うわぁ・・・・


来たよ。


来ちゃったよ。



俺は振り向いて、相手の顔を確認した。



俺とは、真逆で、愛想笑いを浮かべている、優。



「・・・・そんな顔するなよっ!!俺ら、家族だろ☆」



そう、一番、遺伝子的に近くて、一番、嫌いなやつ。



俺の双子の弟の藤堂 優。



でも、家族なんて、思いたくもねぇ。


ヤツは、痛いくらいに俺の背中を何度も叩く。



そんなヤツを、俺はギロリと睨んだ。



それでもヤツの顔から、笑みは消えない。


こういうタイプが、一番嫌い。



何度「キライ」と言ってもしつこく話しかけてくるから。


俺たちは、双子だけど、真逆。


顔も似ていない。



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