キミへの恋心。〜30cm定規一本分の恋〜
私とキミくんは、毎日おんなじ朝を繰り返している。
それは小学1年生の頃から変わらない。

私たちの家は一軒家で、お隣さん。
2階にお互いの部屋があり、ベランダから行き来できる。

キミくんは、朝が弱い私を毎朝起こしに来てくれる。

365日、一度も忘れた事はない。

そして必ず一緒に登校する。

でも、今日は隣にいたくない。
距離感約小1一人分。

「なぁカナ。ごめんって。そろそろ許してくれてもいいだろ?」

やだ…絶対許さない。

「俺が悪かったって。な?俺、お前とこんな離れて歩くの嫌なんだけど…」

そんな言い方しないでよ…
許さざる負えないじゃん。

少しずつキミくんに近付く。
ゆっくり、ゆっくりと。

「カナ?」

もぉ、そんな顔しないでってば…

「ゆ、許すから。」

キミくんは、にこーって嬉しそうに笑って、よしよしって私の頭をポンポンした。

もぉ、キミくんには勝てないよ。
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