キミへの恋心。〜30cm定規一本分の恋〜
凸凹な2人。
校外学習では。
カナside
靴箱に靴を入れて、私とキミくんはC組に向かう。
教室に着くと、すでに半分以上の生徒がいた。
黒板に書かれている席順を見て、自分の席を確認する。
私は”か”だから…
あ、あった!
「私、廊下側の1番後ろだ。」
「俺、窓側の1番前。」
おいおいおい…
真反対じゃん‼︎
そんなぁ…せっかくキミくんと同じクラスになれたと思ったのに、こんなのってないよ…
肩をがくりと落として席に座り、机におでこを擦りつけて項垂れる。
そんな私の姿を見て、キミくんが私の頭をクシャっとした。
「んな、落ち込むなって。なんだよ、席が離れたぐらいだろ?大袈裟だっつーの。」
そっか…そうだよね。
キミくんにとっては、どうでもいいことだよね。
キミくんの言葉に、余計に落ち込んだ私が顔をあげると、目の前に私と向かい合わせになってしゃがんだキミくんがいた。
キミくんは、両腕を机に置いて腕に顎をつきながら、
「心配すんなって。お前から離れたりなんかしないから。いつも言ってんだろ?」
「うん…」
「よし、えらいー。んじゃあな。」
そう言ってキミくんは席に着いてしまった。
いつもこうやって慰めてくれる。
喧嘩したって、落ち込んでたって、説得してなだめてくれるのはいつもキミくん。
そんな優しいキミくんに折れてしまう弱い私。
キミくんには一生勝てない。
ホームルーム中、私はずっとキミくんを見ていた。
だって、たまにだけど、キミくんと目が合うから。