ヲタク女と呼ばないで!
と、このとき私の救世主となってくれたのが、奥から出てきた、社員らしき人物だった。

「あ、君。さっきの電話の人でしょう?」

と、聞き覚えのある声で私に声をかけてくれたのは、さっき電話で話した高岡さんだった。

「は、はい!!!そ、そうです。め、面接できました。み、み、宮城です!!」

もう、この時私の左脳と右脳は、フル回転でパニクっていました。

ああ、学生らしい元気の良さってなんだっけ?笑顔?きょどらない?・・・全部だめだめじゃん~!

このときの面接で私は何をしゃべっていたのか、あんまり覚えていません。

思い出したくもないよぅ・・・。

私はぐったりとして、自分の家に帰ると電気もつけずに布団に着替えもせずに倒れこんだ。

少し泣いてたかも。

それは、恥ずかしくてのような、くやしくてのような・・・。

私が普段は使用していない、色んな感情が心を埋め尽くしていた。

恐るべし、人間社会。ちょっとバイトって社会進出しようとしたら、初恋から就職失敗まで味わっちゃうとは・・・。

私はそのままうとうとと眠りに落ちた・・・。
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