ヲタク女と呼ばないで!
ぐったり。ぐったり。ぐったりだよ~。

「カンナちゃんって、なんか話しやすいね。



とか、言われちゃったし~。うぅ、当人は、汗かきっぱなしだよぉ。

けど、私がギャル系な女の子

と話しているのも、不思議な感じがするなぁ



今まで、自分の趣味の世界でしか、交流をし

なかったけど。うん、ちょっとはこういうの

も新鮮で悪くないのかも。

ギャルアレルギーはきっと治りませんが・・・。

「カンナちゃんは、好きな人いるの?」

お約束的な質問に、私は少しだけ照れながら



「うん。」

とだけ、答えた。

「そうなんだー。いいな、いいな~。絶対、

頑張ってね!」

日向さんは、小さくガッツポーズしてみせた

。あぁ、美緒に見習わせてあげたいよ~。


そして、帰り際、ちょうど阿部さんと話す機

会があった。これは、チャーーーンス。

「あ、あの~。前に聞いたアニメ嫌いな人っ

て、なんて名前の人なんですか?」

そうそう!名前!名前!!名前は重要なのです!

だって、私の妄想の中で未だに名無しさんなんです!名前があれば、いっそうリアリティある妄想ができると思いませんか?!

「あ~、たしか、米井くんだったかな。」

米井くん。

ヨ・ネ・イくん。

素敵!なんか、昔から知ってるみたいな柔らかな響きだよ~!

あぁ、名前を知ると、何かすごく親密になっ

た感じがするな~。

「ああ、日曜日、宮城さんと一緒だね。」

ドーーーーーーーーーーン

日曜日!あさって!!あさってだよーー。
ついに、ついに二人の運命の出会いの日です



「って、なに宮城さん、米井くんが気になる

の?」

さすが、プチホスト系阿部さん!この人、するどい~。

「あ、いえいえ、そんなことないですよー。

あの、泉坂さんにも噂を聞いていたんで、ち

ょっと。アニメの話、厳禁ですね!」

とか、何とかごまかして、そそくさと退散し

、私は興奮した気持ちに任せて、自転車を全

速力でこいだ。


逸る心と鼓動

決戦は、日曜日ぃーーーーーー!!
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