カラメル
「疲れるんだやっぱり。王子様はね?いつまでも、気取った僕じゃいられないんだ」
………その言葉に、気付いた。
私、君はプリンだと思っていた。
甘くて甘くて優しくて、…苦くて…。
でも違う。
君はカラメルだったんだ。
君は100%、苦みで出来ていたんだ。
そんな君を、私が優しさで縛りこんだんだ。
「優しい君でいて」
「甘い君でいて」
「一か月なら、いいよ」
君は私の自分勝手なイメージにそう言って、言葉通り叶えてくれた。
本当の君は、苦くて辛い。
…でも君も辛かったんだね。
どうしてこんな、お互いに辛くなんなきゃいけないんだろう。