LOVEPAIN④
飲み物が運ばれて来て、
私と須田は乾杯した
須田はウィスキーの水割りを飲んでいる
「須田、なんか落ち着いたよね?」
大人っぽくなったからか分からないけど、
カッコ良くなっている
「そっか?
この仕事にも慣れて来たから。
あ、名刺やる」
そう言って、一枚の名刺を私に手渡した
そこには、この店の名前と、
須田の源氏名のケイと刻まれている
「本当に、ホストみたい」
「俺、ホストだから」
そう笑い合っていると、
あれほど泥々とした別れを迎えた二人には思えなかった