LOVEPAIN④


入口の近くのレジで
ウェイターの人にお金を払おうとしたら




「いえ。けっこうですよ。
ケイから自分が払うからって言われてて」



そう耳打ちされた




店を出て、階段を上ろうとした時




「広子、そこ迄見送る。
今日は指名してくれた客だから、
堂々と」


須田が私の横へとやって来た




「あ、うん。

須田、私、今日のお金払うよ?」



それ程高額なお酒は飲んでいないけど、
その金額は居酒屋みたいに安くないはずだから、

流石に悪い




「いいよ。
その代わり、ナツキさんにはこの事内緒で。

ほら、広子にいつ迄も甘くしてたら、
まだ俺が引きずってて、って、あの人心配するかもしれないから」



< 473 / 497 >

この作品をシェア

pagetop