LOVEPAIN④
入口の近くのレジで
ウェイターの人にお金を払おうとしたら
「いえ。けっこうですよ。
ケイから自分が払うからって言われてて」
そう耳打ちされた
店を出て、階段を上ろうとした時
「広子、そこ迄見送る。
今日は指名してくれた客だから、
堂々と」
須田が私の横へとやって来た
「あ、うん。
須田、私、今日のお金払うよ?」
それ程高額なお酒は飲んでいないけど、
その金額は居酒屋みたいに安くないはずだから、
流石に悪い
「いいよ。
その代わり、ナツキさんにはこの事内緒で。
ほら、広子にいつ迄も甘くしてたら、
まだ俺が引きずってて、って、あの人心配するかもしれないから」