介抱係は気苦労が多い
「なぁ、恵美。充電器貸して」
「はい?!」
め、恵美?!
急に呼び捨て?!?!
そんな急に切り変えれるものなの?!
「ね、いい?」
「は、はい!どうぞどうぞ!」
私だけ一人プチパニックを起こしている。
先輩は「昨日スマホの電池切れてたんだよね」と言いながらコンセントに向かい、
美羽ちゃんはさっき渡した水を美味しそうに飲んでいる。
なんでこの2人こんなにマイペースなの?!
「やべ」
佐伯先輩がつぶやいた。
そう言った途端、先輩のスマホが鳴る。
「はい、『てめぇぇえ!!!どこにいるんだ?!!』
先輩が電話に出ると罵声が聞こえた。
この声聞きおぼえが…