介抱係は気苦労が多い




「なに照れてんの」


「照れてません!」




「手、どけてよ」



下向いてるから見えてはないけど、声で近寄ってきているのがわかる。



そろっと手の隙間から前を見ると




佐伯先輩のどアップ。








「ひぃ!」



ち、近い!




「ひどくない?悲鳴あげてさ」



いやいやいやいや!!!


そんな整った顔で見られたらパニックになりますよ!






「これ邪魔」





先輩は私の手を掴んで顔から離した。





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