離さないから。


「と、とにかく準備しなきゃ………!!」


「あ、あぁ。」


二人で準備をして校門の前に行くと一台の車があった。きっと栗宮先生のだ。


「待たせてごめんなさい。」

窓が閉まってるから少し大きめに話すと窓か開いた。

「大丈夫だよ。二人とも乗って。」


言われた通りに乗ると車が動きだした。


「君が鎖君かな?」


「あ、はい。よろしくお願いします。」


「よろしく。僕は栗宮雅翠(くりみやまさあき)です。乙葉との関係は聞いてるよね?」


「一応聞いてます。俺と乙葉の関係は聞いてますか?」


「幼馴染みだろ?結構聞いてる。」


「おと…………寝てる。」


なんで寝てるんだよ………こいつと二人なんて絶対やだし!!


「乙葉のこと好きなのか?」

急に聞かれた質問。どう答えればいいんだ?俺は黙ってしまった。


「くすっ。好きなのか。けど政略結婚でも乙葉は譲れないから。」


「栗宮さんも好きなんですか?」


「あぁ。学校はただの好奇心で行かせてみたけど君がいるなんてね。知ってたら行かせなかった。」


「本気なんですね。けど栗宮さんのおかげでまた会うことができたんで感謝してますよ。……………乙葉は貰います。」




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