離さないから。
結局…………
俺は甘いんだろうか。今、高等部の生徒会室の前にいる。
隣には藤宮……………。
「…………あの、入らないのですか?」
「あ、あぁ。入るか。」
勇気をだしてドアを開けると菊音と、蓮護と……………………乙葉がいた。
「鎖、ごきげんよう。お体の調子は?」
「ただの寝坊だから大丈夫だ。心配無用。」
「安心しました。」
乙葉は藤宮の存在に気付いてないらしい。
「……………鎖、てめーなんでそいつがいんだよ。」
怖いな…………。けど……
菊音の一言で乙葉は藤宮がいることに気付いた。
「………え。藤宮さんと会ったんですか………。蓮護くん、紅茶の準備をしてもらえますか?」
蓮護が動き出す。蓮護は俺と目があっても睨むだけ。相当怒ってるな。
「梅宮会長、お話があります。」
「………なんですか?まず座って下さい。」
俺と藤宮は座る。向かいに菊音、乙葉も座った。
「紅茶です。あとケーキも。」
蓮護が紅茶とケーキを机の上に置き、乙葉の隣に座った。
「あ、ありがとうございます。」
「それでお話ってなんですか?」
「報告しに来ました。私と鎖様は本日から
お付き合いをすることにいたしました。」
とうとう言ってしまった。あの時、もう乙葉とは何もないとわかってしまい、藤宮の告白をOKしてしまった。