離さないから。




次の朝、私はゆっくりと歩いて学校へ向かった。


短い時間だったけど私は「友達」という幸せを感じることができた。
居場所もあったから頑張れた。



校門の前に着いた。
この学校から始まった私の誓い。
叶うことはなかったけど奇跡を信じることができた。



生徒会室のドアを開けるといつもの人がいる。


「乙葉ちゃん、おは-!!」

「おはようございます。」

「おはよう。」



「おはようございます。皆さん、昨日はすいませんでしたわ。」



「びびったしー。体は大丈夫だったのー?」


心配してくれる人がいてくれる。それだけで救われる。


「あ、はい。けれど………もう学校に通うことは難しいみたいです。だから今日でさよならをしなければいけないんです……………。」


とうとう言ってしまった。



「……………は?乙葉、どういうこと?」


鎖……………私だって悲しいよ。つらい。



「体の状態が悪いの。それにもう学校遊びもやめたくって。」





< 45 / 55 >

この作品をシェア

pagetop