Innocent Smile～ずっと一緒に～

でも、私は大人。

恭哉よりも、8年も早く社会に出た大人だ。

その私が、激しく自分に歯止めをかけている。



「恭哉……お父さんには…
時間かけてゆっくり私たちのことわかってもらおう？

頑張れば、きっとわかってもらえるはずだよ。
ここで私たちが反発して怒らせたら、ますます認めてもらえなくなる気がする……」


だから、落ち着いて？って言おうとしたのに、
恭哉がキスで唇を塞ぐから、言えなかった。


恭哉の唇が、少し震えてるような気がする。

それが全く恭哉らしくなくて。
私はキスを受け止めながら、恭哉の後頭部を優しく撫でた。


いつも愛し合うときには、
少し強引で、すごく男らしい素振りの恭哉。


だけど今日は私を見つめる表情が、いつもより切ない。

お互い離れたくないと、無言で見つめあった。