Innocent Smile~ずっと一緒に~
「……やっぱ、ちょっと緊張する。」
不安の色が入り混じった恭哉の声が、すぐ後ろから聞こえて振り返ると、
気合を込めたようなピースサインを返された。
思わず、そんな恭哉に笑みがこぼれる。
綺麗なオレンジ色の夕焼けが私たちを照らす中、
私は大きく息を吸って、潔く玄関のチャイムを押した。
「こんにちは。」
玄関の扉を勢いよく開けて出てきたお母さんに、
恭哉がにっこりと、いつもの屈託のない純白な笑顔で挨拶する。
「あ、あぁ…こんにちは。
どうぞ、どうぞ。上がってください!」
恭哉の姿を見て、明らかに驚いてるお母さんが可笑しい。
取り繕うように笑顔を作ってるし、声も若干上ずってる。