Innocent Smile~ずっと一緒に~
「恭哉……なんで、ここにいるの?」
「あー、沙織先輩に佐那子さんの家を聞いたんです。
わかりやすく丁寧に教えてくれて助かりました。
とりあえず、中に入れてくださいよ。」
まるで当たり前のように、恭哉が靴を脱いで部屋の中に入ってくる。
沙織先輩……また嬉しそうに教えたんだろうなー。
違う意味で頭が痛いよ。
「どうですか? 具合は?」
「あー、薬飲んだから良くなったわ。」
「熱とか出てないですか?」
その言葉のすぐ後に、恭哉の男っぽい手が額に飛んできた。
「ね、熱はないってば! 疲れが溜まってただけよ。」
花が咲いたように、恭哉の顔が一段とパッと明るい笑顔になる。
不覚にも、その嬉しそうな可愛い笑顔に胸がドキドキした。
あまりにも、純粋で無邪気な笑顔で……
キラキラ輝いて見えたから。